安全・リスク評価
Safety / Risk AssessmentRisk Assessment
PRAモデル作成
PRA(確率論的リスク評価)モデルの作成では、配管破断やヒートシンク機能喪失などの起因事象から事故に至るまでの事象連鎖の因果関係を表したシナリオを検討し、イベントツリーを作成します。また、炉心損傷頻度等の定量化を実施する際には、イベントツリーに加えてフォールトツリーも用いて、機器故障や操作失敗等により事故時にプラントの安全機能が喪失する可能性からリスクを算出します。
Risk Assessment
リスク情報活用
PRAの評価結果(リスク情報)は、「重要事故シーケンスを特定する(許認可向け評価)」「定期的にリスクを評価する(安全性向上評価(SAR))」「定期検査の保修工程の参考とする」として、プラントの運転・保守における「リスク情報活用」に利用されています。「リスク情報活用」では、A「プラントの脆弱部の特定」 B「運転上の制約の見直し」 C「保修周期の適正化」などの検討が行われています。
Risk Assessment
リスク情報活用
システム開発
リスク情報活用のツールとして、評価分析のためのシステム開発を行っています。その代表的なものの1つにリスクモニタリングシステム『COSMOS-RS』があり、プラントの出力運転時、停止時における点検等の工程のスケジュールを入力すると、工程の進捗に応じたリスク状態をグラフで視覚的に確認することができます。また、『COSMOS-RS』からは工程ごとの詳細なリスク情報も出力でき、実際の原子力発電所の運用においてはこのリスク情報を活用し、リスクを低減できるスケジュール、及びリスクを低く抑えるための対策等を検討しています。
Safety
プラント挙動解析
(シビアアクシデント)
原子力発電プラントにおいて設計想定を大幅に超える事象が発生し、炉心を適切に冷却できずに炉心損傷に至る事故のことをシビアアクシデント(SA: Severe Accident)といい、SA時の原子力発電プラントの熱流動挙動、炉心や原子炉容器の破損挙動、溶融炉心とコンクリートとの反応挙動、水素放出・移行挙動、核分裂生成物(FP: Fission Product)放出・移行挙動について解析を行っています。解析結果は、主に「原子力災害対策特別措置法」に基づく原子力防災訓練において、原子力事業者の安全パラメータ表示システム(SPDS: Safety Parameter Display System)及び国の緊急時対策支援システム(ERSS: Emergency Response Support System)に伝送する訓練データの作成に活用されています。また、炉心損傷に至るまでのプラントの詳細な熱流動解析も行っています。
・MAAP(過酷事故解析コード)
・GOTHIC(汎用熱水力解析コード)
・RELAP5(過渡・事故解析コード)
・COBRA-EN(サブチャンネル解析コード)
Safety
教育訓練支援
シミュレータの計算モデルを使い「シビアアクシデント可視化ツール」を開発し、電力事業者向け及び社内向けのシビアアクシデント教育に活用しています。
シビアアクシデント可視化ツールの特徴
- 数字の羅列では理解し難いシビアアクシデント事象での状態変化を、可視化イメージで把握できる。
- 実機では観察できない内部パラメータの挙動や物理的・化学的な変化も表示。
- 重要ポイントについては、サマリー画面からグラフや解析教材、詳細なプラント情報を表示可能。
シビアアクシデント教育では、この「シビアアクシデント可視化ツール」を用いてシビアアクシデント時の物理現象やプラント挙動、事故の進展・拡大防止・収束に向けた活動によるプラントへの効果を解説しています。また、事故対策本部要員や指揮者向けには、シナリオブラインドにおいて事象変化をトレンドグラフのみで表示して、適切な事象判断や対応操作、指示を行うための演習訓練を実施しています。様々な事象に基づく研修を提供するため、社内の運転経験者とエンジニアがペアとなって、シナリオの考案、シナリオに基づいた演習教材の作製、等を行っています。例えば「シビアアクシデント可視化ツール」を使用した社内研修により、加圧水型原子力プラントの事故時挙動やその模擬方法についての総合的な理解を深めることも可能です。
Safety
プラント挙動解析
(被ばく評価)
原子力発電プラント(廃止プラント含む)の平常時及び事故時に環境へ放出される放射性物質によって、プラント運転員等の従事者や周辺公衆が受ける被ばく線量を評価しています。評価結果は、主に「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」に基づき原子力事業者が申請する原子炉設置(変更)許可申請や工事計画(変更)認可申請において、被ばく評価条件の説明や被ばく線量の申請値として活用されています。また、建屋内の放射性物質を含む機器等からの放射線が建屋外に及ぼす線量の評価も行っています。
・放出放射能量評価
・大気拡散評価
・被ばく線量評価
・QAD(点減衰核積分コード)
・G33(1回散乱核コード)
・PHITS(粒子・重イオン輸送計算コード)